□ 鳥取ジャーナル第436号 □


鳥取県視障協発行(R02.12)


ーー 鳥取市のさわやか会館で文化祭を開催 ーー

 本年度前半は県内、県外を問わず、ほとんどの事業が中止となったことから、開催が危ぶまれた恒例の本会文化祭を11月11日の日曜日に、鳥取市のさわやか会館で開催した。
 ボランティアやヘルパーを含めた約60名が久しぶりに集まったが、マスクの着用、会場入り口では消毒を、席と席は間隔を開けて、窓は開放してなど感染対策に注意しながらの開催だった。
 今回はいつものカラオケや少々のアルコールはなくして、視覚障害者用機器を取り扱う大阪の株式会社アイフレンズの亀甲さんら3名をお招きして、午前には日常生活用具の話を、午後からは最新の視覚支援機器のオーカムマイアイ2やエンジェルアイスマートリーダーの特徴や機能、それらを比較しながらの説明などを聞くとともに、その他各種商品の展示即売も行ってもらった。
 日頃手に触れる機会が少ない機器の数々に、熱心に聞き入るとともに、質問も相次いで展示・即売会場とも賑わっていた。
 また、昼食の時間に令和2年7月豪雨の被災者に対する募金を募り、その集まった浄財を後日日視連へ送金しました。
 協力いただきましたみなさん、ありがとうございました。

ーー 三療部会が研修会を開催 ーー

 三療部会は、本来なら4月に予定していた研修会を11月15日の日曜日に、鳥取市のさわやか会館に介助者を含めて16名が集まり開催した。
 新型コロナの影響で開催できなかったこの間、7月には、仲村勲部長が逝去されるという悲しい出来事もあったが、今回再度講師としてお招きしたのは元鳥取日赤の理学療法士で今も理学療法を通じて社会貢献をされている豊田博先生。高齢化社会の中で、いかに健康寿命を延ばすのか、フレイルについてご講演いただき、午後には質問を中心に各人の体験を交えながらの話し合いの場とした。
 私たちも日々あはきを通して健康維持に携わっており、ことに高齢の対象者が多いと同時に、それに加えて何より自身も高齢といえる人が大半とあって、うなずく点が多く、参加者からとても身になる内容だったとの声が聞かれていた。

ーー 日本海テレビ放送から点字カレンダーが贈呈 ーー

 点字利用者にとって欠かせない点字カレンダーが、11月19日に今年も日本海テレビ放送の亀山島根総局長が来訪されて贈呈式が行われた。
 プライベートでも会議の予定を立てるにも役立ってくれる点字のカレンダー、いつもならユーザー何名かが立ち会っていましたが、今年は少人数で式を行い、その模様は翌日の昼前のローカルニュースで流されました。
 利用者には今後郵送されますのでお楽しみにお待ち下さい。

ーー スマホで信号機の色を知らせる機器を整備 ーー

 視覚障碍者にとって、夜間には音響式信号機の音が止まることにはこれまでも不満に思ってきましたし、このことが原因と思われる怪我や死亡事故も起きていました。
 そこで、信号の色をスマートフォンの音声で伝えられるようにする通信機器を警察庁が全国的に整備する方針を決め、交差点など約2千カ所での設置を目標に、来年度当初予算の概算要求では約25億円を計上しました。
 歩行中の視覚障害者が交通事故に巻き込まれる被害は2017〜19年に亡くなった人は8人、重軽傷者は66人。うち信号機がある道路を横断中の死亡者は2人、重軽傷者は19人だった。
 現在、「ピヨピヨ」「カッコー」と音が鳴るなどして視覚障害者を誘導する「音響式信号機」は全国で約2万4千カ所。駅や役所、盲学校近くの交差点などに整備されているが、近隣住民の「騒音」になるとして、大半の信号機は夜間から早朝は音が止められていて、その時間帯に起きた死亡事故もあり、課題になっていた。
 スマホにアプリ「信GO!」をダウンロードし、通信機器がある信号機に近づくと、近距離無線通信「ブルートゥース」を通じて利用者のスマホに情報が送られ、交差点名や「青」か「赤」かが音声で知らされる。信号が切り替わりそうになったら伝える機能もあり、一部では青時間の延長もできる。
 通信機器は1基約130万円で、19年度に宮城県や静岡県など約70カ所に整備しており、20年度中には埼玉県や福岡県など約60カ所に設置。さらに21年度には東京や大阪などを中心に設置交差点を大幅に増やしたいとしている。
 2000台というと、10数台に1台はこのタイプとなるようだが、当面は大きな都市が優先されそう。
 県警の予算では年間に数台音響式を導入するのがやっとのことだったが、さて、本県でのこの機器の導入は何台になるのか。
 また、スマホが使える人ばかりではないし、従来の音響式の利点もあることから、従来のタイプの整備・増設も進める必要がありますが、交差点名を教えてくれたりと付加機能と相まって大きな改善策として期待されます。

<先月のあゆみ>
11月 1日(日)  鳥取市さわやか会館で本会文化祭。
11月14日(土)  さわやか会館で午前東部支援センター主催のアイあい茶話会。
11月15日(日)  三療部会は鳥取市さわやか会館で研修会。
11月24日(火)  未来中心で県立美術館建設に伴う視覚障害者対応についての意見交換会。
11月29日(日)  県視障協は倉吉体育文化会館で第2回理事・役員会。
11月30日(月)  西部支部女性部は身障センターでヨーガ教室。

<今後の予定(12月〜)>
12月13日(日)  ライトハウス点字図書館で、訓練担当主催によるプレクストーク活用法研修会。

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